愛すべき富山弁 『な~ん』
富山弁って かわいくない
富山を離れ 関西に住み始めたころ
夢と希望に胸をふくらませた都会の生活
いっぱい友達を作って充実した学生生活を送ろうと
意気込んではみたものの
まずコンプレックスを感じたのが方言でした
ものごころついたころから
いろんな地方が舞台のテレビドラマをみてると
関西弁 博多弁 秋田弁 が流れます
かわいいなぁ
とてもかわいく感じました
それにひきかえ 富山弁って
例えば テレビで富山弁を使ったコマーシャルとか見るにつけ
なあ~んか へん
びみょ~
近所の海辺に 『きっときと市場』ができました
きっときと とは 『新鮮な』という意味の富山弁です
2010年ごろにできたようです
富山の新鮮なとれたて海の幸が満載の自慢のスポットです
でも きっときと ねぇ
そして 富山県をホームタウンとするプロサッカークラブ 『カターレ富山』が
2009年が日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟しました
カターレ って なんか アモーレみたいなおしゃれな言葉 みたいですが 実は
富山弁で 勝たれ 勝ちなさいという意味の言葉です
いやはや
富山弁を封印したわけ
富山を離れ 関西に住み始めたころ
夢と希望に胸をふくらませた都会の生活
いっぱい友達を作って充実した学生生活を送ろうと
意気込んで クラスが同じ子と仲良くなろうと 進んでおしゃべりをします
今日の 授業「歴史」はあったっけ?
な~ん
(『いいえ』という意味の富山弁)
え なんで英語なん?
まさか 超ネイティブな英語に聞こえたなんて
なんの キセキなん?
すぐに 『あ いや 違うよ』とごまかします
それ以来 富山弁を封印しました
富山では おしゃべりだったわたしが とたんに 無口に
わたしの 唯一の長所であった 明るさまで封印されてしまったのでした
な~ん
とはいえ 18年もの間 使い倒してきた富山弁です
身体にしみついているといっても過言ではない富山弁
愛着があります なので 今回はこの な~んについて 深掘りしてみます
どんなとき使うの
使いどころはたくさんあります
基本的に『いいえ』の意味ですが 肯定や謙遜(けんそん)など
会話の流れで意味合いが違ってくる言葉です
否定の な~ん
昨日のドラマ おもしろかった?
な~ん
『い~や おもしろくなかったわ』 ということです
肯定の な~ん
ちょっと 待っててもらって いいかな
な~ん つかえんよ
『全然 大丈夫よ』ということです 『つかえんよ』は かまわない 問題ない ってことです
謙遜(けんそん)の な~ん
ほんと 助かった ありがとうな
なんなんなんなん
『いえいえいえいえ とんでもない』ってことです
愛すべき富山弁 『な~ん』
常に 『な~ん なんなんなん』 を 使い倒してきました
油断をすると すぐ口に出ます
否定・肯定・謙遜(けんそん) と シチュエーションによって 言い方 表情を変えることで
同じ言葉ですが 多様に使える便利な言葉です
『な~ん』に続けて またさらに感情・キモチを表す富山弁を続けて 語尾には 『~ちゃ』や『~られ』などを添えると なかなかおもしろい言葉になります
標準語にしようにも しっくりとくる言葉が見つからないこともよくあります
うまく 説明しきれず ぴったり伝わらないもどかしさをつねに感じます
そんな愛すべき富山弁を これからも紹介していくととにします